ほかにも、「キリン 午後の紅茶」とのコラボの際、
直接寄付先のスリランカに行かれたそうですが、
途上国の子ども達と触れ合って感じたことをお聞かせください。
キリンさんとの取り組みでは、コラボパッケージの売上の一部を、子ども支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付し、スリランカの幼稚園3校の建設等を支援しました。
その時に現地に伺って、実際に子どもたちにも歓迎してもらえました。スリランカの子どもたちが踊ったりもしてくれて、すっごくかわいいんです。
やっぱり子どもたちの笑顔って世界中何も変わらない普遍的な宝物なんだなと、実際現地を見てきて、すごく感じましたね。
現地の親御さんたちは、スリランカの茶葉農園で働き収入を得ていますが、その生活は厳しく、大学へ進学できる子どもはほとんどいません。
それでも、色々な問題がある中、親御さんたちは子どもたちに高い教育を受けさせたいと考えています。
そんな中でも子どもたちには教育を受けさせて、なんとか負の連鎖から抜けさせたいという親御さんの強い意志を感じました。
現地で強い実感を得て、この取り組みを継続していくことに決めて、現在は学校の維持のためのランニングコストに寄付金が使えるように、Q-pot CAFE. の紅茶をスリランカの現地から輸入し、売上の一部を寄付させていただいています。
ドネーションについてこれからの今後の課題はなんだと思いますか?
現在、社会情勢も本当に複雑で多岐にわたる部分で困っている人たちや苦労されている人たちが出てきていると思います。その中でもやっぱり世界のことを自分のことと思えるような感じ方というか。ひとごとではない仕組みにしていかないと…なかなか広がっていかない。
日本は平和なので、世界がひとつなんだよということをまず意識してもらう、社会問題を身近に感じてもらうことが課題になってくるのかなと感じています。
Q-pot.は入社と同時に、ドネーションの講義をしたり、定期的に勉強会を開いたりして、常に社会的な問題意識を持ってもらうようにしています。
ドネーションの形もいろいろあると思いますので、最終的にドネーションになれば、どんなきっかけや仕組みでもいいと考えています。
今後、どんな形で寄付つきのアイテムを展開していきたいですか?
ドネーション企画に、Q-pot.が参加することによってサプライズ的に面白くなったり、かわいくなったり。ドネーションとデザインがリンクするようなことは続けていきたいなと思っています。
かわいいと思ってもらえないと、ドネーションは成立しないと思ってるので。それが基本的な姿勢です。
笑顔がもちろんゴールですが、そこに辿り着くストーリーはいろいろあっていい。
今後もそういう部分で楽しくドネーションにつながる架け橋の役割を担っていければ良いなと思います。
当メディア名「バイコット」は、「ボイコット」の反対の意味の造語で、「買って応援する」という行為を意味します。
御社の製品もバイコットアイテムのひとつですが、
ワカマツさんご自身が普段、「バイコット」されている商品はありますか?
必ずこれ!という商品は特にないんですけど、被災地原産のモノを買ったり、味わうように意識はしています。
わが家の子どもたちとはスーパーで「○○原産のモノ買ってきて~」など、実際に行動しています。
普段の生活でできるドネーションをやって、世界が身近なんだよということを話したりもします。
あとは、旅行なんかもそうですね。少し前、フィリピンの奥地に子どもたちを連れて行ってみて、実際の生活のスタイルを子どもに見せたり…そこで友達を作ったり、そういうところで世界の感覚を自然なかたちで養うというようなことを僕なりにしています。
1人の消費者としてのワカマツさんが、寄付付きでこんな商品やサービスがあったらいいのになぁと思うモノはありますか?
僕達の扱っているアクセサリーのようなファッションアイテムももちろんいいんですけど、普段の生活の中で持続的に買えるモノがあればいいな~なんて思っています。生活用品などの、ずーっと継続して買えるようなモノ。
そういうモノがあると、突発的なドネーションの感覚じゃない安心感が得られるかなあと思います。
例えば僕だと、コーヒーやチョコレートが好きなので、そういった製品にドネーションを組み込んだモノがあれば、店頭で手にとってしまいますね。
最後に、バイコット読者にひとことおねがいします。
今、世の中を眺めると、よほど社会貢献などに向けた意識が高い人じゃないかぎり、なかなかドネーション商品を探す機会もモチベーションも作れませんし、わかりやすい判断材料のようなものもほとんどみかけない。
社会貢献に興味関心がもともとない人、だけど、僕の言葉で言えば笑顔やワクワク感を誰かのために出来るなら何かやってみたい人たち、そんな方々への道しるべというか、社会貢献に少しずつ意識を向けられる地図のような存在になり得るメディアがバイコットだと思います。
いろんなドネーションがあると思いますので、みなさんがそれぞれの想いで選択ができるという点で、バイコットさんがすごく良いツールになっているし、今後もぜひメディア運営を続けて欲しいと思います。
期待しています。
(2016.08.24)