私は「餃子の王将」フリークだ。かれこれ20年以上は通い、現在も週に1回は必ず行っている。いつも注文するのは定番の「餃子定食」と決めており、他のメニューには目もくれない。なぜなら餃子の王将は餃子の専門店だからである。
しかし、毎年3月には被災地復興応援メニューを展開していることを知った。
餃子の王将は昔から若者の味方
餃子の王将は発祥も本社も京都の全国チェーンの飲食店である。代表メニューは店名の通り「餃子」だ。この店は昔から貧乏学生や若者などへのサービスをしており、ボリュームの多い定食や皿洗いをすると無料で食事を食べられたり、いつも困った若者の支援をしてきた。
こうした活動ではたくさんの若者が助けられており、過去にはTV番組でも「餃子の王将芸人」が企画され、登場した芸人が売れない頃から通っていまでも感謝の念を持っていることを語っていた。
このように単なる飲食店を超えた活動をしているところが他の餃子屋にはない餃子の王将の素晴らしさである。
応援メニューは「野菜煮込みラーメン」
さて、いつものようにお店へ行くと、外看板に「被災地復興応援メニュー」が掲示されていた。しかし、その文字は小さく、どちらかと言えばメニューの「野菜煮込みラーメン」の文字の方が大きい。
これではよく見ないとバイコットメニュー(買って応援商品)であることがわからない。でも、こうしたさりげない紹介は同社の姿勢の現れなのかもしれない。それは特別に強くPRするものではなく、企業の社会貢献として当然の想いとしてやっているかもしれないからだ。
注文したのは「野菜煮込みラーメン」+餃子のセット
店内へ入ると、さらに詳しい内容を知ることができた。被災地復興応援メニューとは、代金のうちから30円が寄付されるもので、寄付先はあしなが育英会の「あしなが東日本震災遺児支援募金」である。
そして、対象メニューは「野菜煮込みラーメン」の1品だが、さらに餃子が付くセットが2種類ある。これは餃子フリークには嬉しい。いつも餃子定食しか食べない筆者は迷わずセットを注文した。もちろん餃子が多い方のBセットである。
1日分の野菜の350g
注文してからしばらく経つと料理が届いた。これはなかなかのボリュームである。なかでも野菜が多いのが一目でわかる。それもそのはず、このラーメンには一日の摂取目標として厚生労働省が推奨している350gもの野菜が使われているのだ。これは言いかえれば「一日分の野菜が採れるラーメン」ともいえよう。この気づかいは野菜不足の現代人には嬉しい。
さて、実食であるが、実は筆者は餃子の王将でラーメンを食べるのは初めてである。それはラーメンはラーメン専門店で食べるものであり、餃子は餃子専門店で食べるものだと考えているからだ。重ねて言うが、餃子の王将は餃子専門店である。
そんな強固な信念を心で唱えながら食してみたが、これが意外にも美味しい!最近で言うところの「町中華」的な味と言えば分かるだろうか?昔からあるラーメンといった感じで、オーソドックスではあるがそれでいて懐かしい味がある。
視点を変えればそこにバイコットメニューがある
さて、そんなボリュームのあるメニューをなんとか完食したが、餃子やライス付きのセットはかなりのボリュームがあるので、食べ盛りの若者にぜひおすすめしたい。しかし、筆者のように日頃から野菜不足を感じている者にとってはありがたいメニューであり、今後はラーメンだけを選択しようと思った。大切なのは強固な信念と柔軟性である。
それにしても、毎週通っているお店にバイコットメニューがあることを知らなかった。それはお店が日常生活の中にあるからであり、そうした普段の生活からちょっと視点を変えれば新しい発見ができることを示しているとも言える。
そんなことを考えながら歩いていたら、帰りがけの公園で桜が咲きつつある姿を見つけた。そうか春はもうすぐだ。日常の生活に追われているとこんなことにも気がつかなった。このメニューを食べたことで新しい発見があり春も感じた。東北にも早く春が訪れることを願っている。
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- writer Nao/ソーシャルプロデューサー
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(2019.03.26)