良品計画が進める「100の良いこと」
同社企画室によると、2008(平成20)年から環境省・経済産業省・3R活動フォーラム(ごみゼロ・循環型社会の実現を目指している組織)が主導している「環境にやさしい買い物キャンペーン」において、マイバッグの推進を通して社会貢献を行うという活動の一環でスタートしたものです。具体的には、2011(平成23)年からラオス製マイバッグにプリントした商品の販売をスタートさせました。
同社では「子どもの絵マイバッグ」のような社会貢献活動に注力し、「100の良いこと」というコンセプトでさまざまな活動を行っています。
この「100の良いこと」は2014年(平成26)年に、それまでも行ってきた生活者や社会の役に立つ活動や提案をもとにスタート。「無印良品」の創始者のひとりであるデザイナーの田中一光氏の「無印良品は、商いを通すことで、人々が喜び、そして美を伝播することができる。」という価値観をベースにしています。
同社の社員ひとりひとりがそれぞれの立場で生活者の役に立つことを実践することで、社会に還元していこうというもので、繊維製品のリサイクルを行う「FUKU-FUKUプロジェクト」や天水棚田を保全する「鴨川棚田トラスト」など数十種のプロジェクトが同時進行しています。
子供地球基金とのコラボレーションで生まれたマイバッグ
「子どもの絵マイバッグ」は1枚700円(税込)、そのうち15円が特定非営利活動法人子供地球基金に寄付されることになっています。
同基金は、病気・戦争・災害などで心に傷を負った世界中の子どもたちへ画材・絵本・医療品の寄付などを続けている団体で、同社と同基金はすでに8年の付き合い。今回新たに選出された新柄も同基金のホームページや出版中の画集「Kids Voice」の中から選ばれました。
「子供地球基金」
子供地球基金は、戦争や災害などで心に傷を負った子どもたちが、絵を描くワークショップを通じて、自分の心と向き合い、癒し、希望を見出せるような活動を続けている。世界11か所に戦争孤児やストリートチルドレンなどの為の施設を設置。震災4か月後に宮城県亘理町にキッズアースホーム東北を立ち上げ、100回以上のワークショップを開催。世界中から寄せられる子どもたちの絵は、各国で高い評価を受け、著名美術館などで絵画展開催。その絵を活用したカレンダーやカード、絵本などが販売され、収益金を世界中の子どもたちに還元している。
また、無印良品の製品というと素材に特徴がありますが、この素材(綿100%)はラオス・ラハナム村の工場で生産されています。この工場では、劣悪な環境下にある他国への出稼ぎをしなくても済むよう、60名近くの職人を雇用し貧困をなくすという社会貢献的な側面も持っています。
無印良品にしかできない「良いこと」
今後も同社では「100の良いこと」を推進し、社員ひとりひとりがそれぞれの立場で、生活者の役に立つこと、社会の役に立つことをできることから続けていきたいとのこと。環境以外にもやさしいマイバッグが、ここにあります。